はじめに

IT業界はここ数年、エンジニアの需要拡大やDX(デジタルトランスフォーメーション)の波により、求人市場が活性化しています。

 

とくに高い専門性を必要とするエンジニアやコンサルタント職の場合、平均年収が他業界よりも高めに設定されていることが多いです。

 

一方で、同じ「IT企業」であっても事業内容や規模、企業カルチャーによって給与テーブルは大きく異なります。

 

本記事では、主に日本国内での就業を想定したうえで、平均年収が高いとされるIT企業・外資系テック企業などを中心に、TOP50をまとめました。

年収が高いIT業界TOP50(参考)

  1. Google合同会社(Google Japan)
    • 推定平均年収: 1,200~1,800万円以上
    • 特徴: 外資系テックの中でもトップクラスの給与水準。ソフトウェアエンジニアやデータサイエンティスト、プロダクトマネージャーはいずれも高水準。
  2. 日本マイクロソフト株式会社(Microsoft Japan)
    • 推定平均年収: 1,200~1,600万円前後
    • 特徴: グローバル企業として福利厚生やキャリアパスも充実。エンジニアだけでなく営業・コンサル職も高収入帯。
  3. Amazon Japan(AWS含む)
    • 推定平均年収: 1,100~1,500万円前後
    • 特徴: AWSエンジニアやソリューションアーキテクトなどクラウド関連職種で高い給与水準が見られる。ストック・RSU(株式報酬)も魅力。
  4. Apple Japan合同会社
    • 推定平均年収: 1,000~1,500万円前後
    • 特徴: ソフトウェア・ハードウェア両面で専門性が高い人材を積極採用。外資系らしく実力次第で高収入が狙える。
  5. Meta(Facebook Japan)
    • 推定平均年収: 1,000~1,400万円前後
    • 特徴: ソフトウェアエンジニア、機械学習エンジニアの需要が高く、評価システムが外資独自の成果主義。
  6. LINE株式会社(Zホールディングスグループ)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: メッセージングサービスやFintech、AI事業など多角的に事業展開。英語力があるとキャリアアップしやすいとの声も。
  7. 株式会社サイバーエージェント
    • 推定平均年収: 800~1,100万円前後
    • 特徴: インターネット広告やメディア事業が主力。若手でも成果次第で大幅な昇給が見込めるカルチャー。
  8. 株式会社DeNA
    • 推定平均年収: 700~1,100万円前後
    • 特徴: ゲーム開発やEC、ヘルスケアなど多方面に事業を展開。技術力に加えて企画力やビジネス視点も重視。
  9. 株式会社GREE
    • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
    • 特徴: ソーシャルゲーム事業を中心に、3D・VRなどの先端分野でも積極採用。オフィス環境や福利厚生も高評価。
  10. 楽天グループ株式会社
  • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
  • 特徴: EC・FinTech・通信など多角化が進む巨大IT企業。英語公用語化でグローバル志向のエンジニアを厚遇。
  1. 株式会社ZOZO(ZOZOTOWN)
    • 推定平均年収: 600~1,000万円前後
    • 特徴: ファッションEC大手。自社ECプラットフォーム開発やデータ分析において高い技術力を求める。
  2. Mercari, Inc.(株式会社メルカリ)
    • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
    • 特徴: フリマアプリを軸に海外展開や新規事業を推進。各種インセンティブやストックオプション制度が充実。
  3. ヤフー株式会社(Zホールディングスグループ)
    • 推定平均年収: 650~1,000万円前後
    • 特徴: 日本のネット黎明期から続く大手ポータルサイト運営企業。検索、広告、メディア事業など多彩な領域あり。
  4. 株式会社リクルート(リクルートテクノロジーズなど)
    • 推定平均年収: 600~1,000万円前後
    • 特徴: 人材・広告・HRテック分野でリードしている企業群。データ分析やプラットフォーム開発エンジニアの待遇が比較的高め。
  5. 株式会社ビズリーチ
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: 転職・求人サービスやHRテック系サービスを展開。成果主義が強く、営業やエンジニア共に高いインセンティブが期待できる。
  6. 株式会社スマートニュース
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: ニュースアプリのプラットフォームを展開。アメリカにも進出中で、機械学習やデータ分析エンジニアの給与水準は高い。
  7. 株式会社マネーフォワード
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: FinTech系スタートアップから上場企業へ成長。モダンな技術スタックで、自社開発エンジニアの評価が高め。
  8. 株式会社コロプラ
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: スマートフォンゲーム開発大手。自社タイトルへの投資が活発で、エンジニアの報酬も比較的高め。
  9. 株式会社ミクシィ
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: モンスト(『モンスターストライク』)を中心にゲーム・エンタメに強い。新規事業も積極的。
  10. 株式会社ラクス
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: クラウド型業務支援ソフトを展開。SaaS分野に強く、上場後もエンジニアの給与水準を上げる取り組みあり。
  11. アクセンチュア株式会社
    • 推定平均年収: 700~1,500万円(コンサル含む)
    • 特徴: ITコンサルファームだが、システム導入やDX支援など技術系ポジションも多い。成果主義で高い年収を得る人も。
  12. 株式会社野村総合研究所(NRI)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円(コンサル・エンジニア)
    • 特徴: 金融・公共セクター向けSIやコンサルが中心。上流工程に強く、システムコンサルタント職は高収入帯が多い。
  13. 日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM Japan)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: 外資系のSI・コンサルとして大規模プロジェクトを多数抱える。エンジニアだけでなく、コンサルタント職も給与が高め。
  14. 富士通株式会社
    • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
    • 特徴: 日本を代表するITベンダー。近年はDXやクラウド、AIなどの先端分野にも注力。
  15. 株式会社NTTデータ
    • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
    • 特徴: NTTグループのシステムインテグレーター大手。大規模案件に携わる機会が多く、上流工程に強み。
  16. NEC(日本電気株式会社)
    • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
    • 特徴: 官公庁や大企業向けのシステム構築に定評。近年は5Gや顔認証技術などにも注力し、高度な技術開発が求められる。
  17. 日立製作所(IT関連部門)
    • 推定平均年収: 700~1,000万円前後
    • 特徴: 社会インフラ分野を支えるシステム開発などがメイン。グローバル案件も多いため英語力があるエンジニアは高評価。
  18. パナソニックホールディングス(ITソリューション部門)
    • 推定平均年収: 650~1,000万円前後
    • 特徴: 家電や産業機器のIoT化を推進。組み込み開発やデータ分析のポジションで高年収が期待できる。
  19. ソフトバンク株式会社(ソフトバンク・テクノロジー含む)
    • 推定平均年収: 600~1,000万円前後
    • 特徴: 通信事業だけでなくAIやロボティクスなども手掛ける。法人向けクラウドソリューション部門の給与水準が高い傾向。
  20. KDDI株式会社(auブランド)
    • 推定平均年収: 600~1,000万円前後
    • 特徴: 通信キャリアの中でもデジタルサービスや金融サービスに力を入れており、ITエンジニアの需要が高い。
  21. ヤマハ発動機(ロボティクス・IT部門)
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: ロボティクスや自動運転関連のシステム開発に取り組む。組み込みソフトウェアエンジニアの給与水準は比較的高め。
  22. シスコシステムズ合同会社(Cisco Japan)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: ネットワーク機器とクラウドソリューションの外資系大手。ネットワークエンジニアやセールスエンジニアが高収入を得やすい。
  23. 日本オラクル株式会社(Oracle Japan)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: データベースやクラウドサービスを展開する外資系IT大手。プリセールスやコンサルタント職が高収入帯。
  24. SAPジャパン株式会社
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: ERPソフトウェアの世界的リーディングカンパニー。コンサルタントやエンジニア職共に高めの年収。
  25. VMware株式会社(日本法人)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: 仮想化技術やクラウド基盤で世界をリード。外資系らしくストックオプションや業績賞与が充実。
  26. Red Hat株式会社(日本法人)
    • 推定平均年収: 700~1,100万円前後
    • 特徴: オープンソースソフトウェアで有名。Linux関連の専門知識やクラウド対応スキルを持つエンジニアが高評価。
  27. Salesforce Japan(株式会社セールスフォース・ジャパン)
    • 推定平均年収: 800~1,200万円前後
    • 特徴: クラウド型CRMのトップ企業。導入コンサルタントやテクニカルサポートエンジニアが比較的高収入。
  28. Adobe Systems株式会社(日本法人)
    • 推定平均年収: 800~1,100万円前後
    • 特徴: クリエイティブソフトのアドビ。クラウドサービス部門やエンタープライズ製品の導入支援などのポジションは高水準。
  29. ダッソー・システムズ株式会社
    • 推定平均年収: 700~1,100万円前後
    • 特徴: 3D設計・PLM(製品ライフサイクル管理)ソリューションを展開。製造業向けエンジニアやコンサルが好待遇。
  30. Autodesk株式会社
    • 推定平均年収: 700~1,100万円前後
    • 特徴: CAD・3Dソフトウェアの世界的ベンダー。建築・製造系エンジニアの需要が高く、給与も外資系水準。
  31. 株式会社バンダイナムコオンライン
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: バンダイナムコグループのオンラインゲーム開発・運営会社。コンシューマからスマホまで幅広く手掛ける。
  32. 株式会社カプコン(IT・オンライン部門)
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: ゲーム制作大手。ネットワークゲームや新規オンラインサービス関連のエンジニアは比較的高収入。
  33. 株式会社スクウェア・エニックス
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: RPG・オンラインゲームが強み。クリエイターと共に開発をリードできるエンジニアは給与もアップ傾向。
  34. 株式会社コナミデジタルエンタテインメント
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: ゲーム開発とスポーツ事業の2本柱。モバイルゲーム領域でのエンジニアポジションは高めの傾向。
  35. 株式会社セガ
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: 家庭用ゲーム・アーケード・モバイルなど幅広く展開。最新テクノロジーへの投資も積極的。
  36. 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)【再掲※】
    • 推定平均年収: 700~1,100万円前後
    • 特徴: モバイルゲームや新規事業に積極投資。既に上位に記載しましたが、特定職種ごとの年収上限がさらに高いケースも。
  37. 株式会社DMM.com
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: EC・ゲーム・ライブ配信・FXなど多角的な事業。新規案件の立ち上げでエンジニア募集が活況。
  38. freee株式会社
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: クラウド会計・人事労務ソフトを開発。FinTechサービス運営でスピード感ある開発体制。
  39. 弥生株式会社
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: 会計・給与計算ソフトで有名。クラウド製品強化に伴いエンジニアの待遇も改善傾向。
  40. 株式会社マイクロアド
    • 推定平均年収: 600~900万円前後
    • 特徴: デジタル広告やビッグデータ解析を手掛ける。アドテクノロジー分野での技術力が高い人材を高待遇で採用するケースあり。

※46番のDeNAは、上位ランク(8番)で既に掲載済みですが、「一部の職種でさらに高い年収帯がある」という補足として再掲しています。

年収以外の要素もチェックしよう

年収ランキングでは高水準が魅力的に見えますが、転職を検討する際には下記の要素も総合的に判断することが大切です。

  1. 企業カルチャー・評価制度: 年収が高くても、評価制度が不透明だったり、ワークライフバランスを取りづらかったりする企業では長続きしない可能性があります。
  2. 事業内容・成長性: 自分が興味のある領域や将来性のある事業であれば、昇給やキャリアアップが見込め、結果として年収アップにもつながりやすいです。
  3. 福利厚生・働き方: リモートワークやフレックスタイム制度、教育・研修制度の充実度によっては、年収以上のメリットを感じることもあります。
  4. 配属部署・技術スタック: 同じ企業でも部署やプロジェクト、担当技術スタックによって収入に差が出る場合もあります。実際に面接や内定後のオファー面談でしっかり確認しましょう。

まとめ

今回ご紹介した「年収が高いIT業界TOP50」は、あくまで公開情報や口コミサイトの参考値をもとに作成したランキングです。各企業の平均年収は、職種・担当プロジェクト・個人のスキルや成果によって大きく変動します。

 

外資系や国内スタートアップ、大手SIerなど、それぞれ特徴が異なるため、年収だけでなく企業文化や事業モデル、将来性を含めて総合的に判断することが重要です。

 

また、IT業界は技術の進歩が早く、人材の需給バランスも日々変化しています。現在は高水準の企業でも、将来的に市場やビジネスモデルが変われば給与レンジが変わる可能性があります。

 

ぜひ本ランキングを一つの目安としながら、自身のキャリアビジョンや価値観に合った企業選びを進めてみてください。

 

転職を検討する際は、最新の情報を複数のソースから集め、エージェントや企業担当者との面談を通じて実情を確かめることが最も確実です。

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