運用監視から設計構築へステップアップするIT資格を徹底解説

 

この記事で分かること

• 運用監視から設計構築へのキャリアパス完全マップ
• LinuC/CCNAからAWS SAPまでの段階的資格取得戦略
• 各資格の市場価値と年収アップの実データ
• 現職でクラウド経験が積めない場合の打開策
• 2024年最新のインフラ・クラウド市場動向と将来予測

 

目次

はじめに:なぜ今、運用監視エンジニアは危機的状況なのか

「夜勤がきつい」「年収が上がらない」「スキルが身につかない」―運用監視エンジニアとして働くあなたは、こんな悩みを抱えていませんか?

実は、運用監視業務の自動化が急速に進む2024年において、従来型の運用監視エンジニアの需要は確実に減少しています。一方で、設計構築ができるインフラ・クラウドエンジニアの需要は爆発的に増加し、年収差は300万円以上開いているのが現実です。

本記事では、運用監視から設計構築へのキャリアチェンジを成功させた500名以上の事例を基に、最短ルートでステップアップするための資格戦略を詳細に解説します。

 

運用監視と設計構築の決定的な違いと市場価値

業務内容と必要スキルの比較

運用監視エンジニア
• 平均年収:350〜450万円
• 主な業務:アラート対応、定型作業、障害一次対応
• 必要スキル:基本的なLinuxコマンド、監視ツール操作
• キャリアの限界:5年経験でも年収500万円が上限設計構築エンジニア
• 平均年収:550〜800万円
• 主な業務:要件定義、設計書作成、構築、性能チューニング
• 必要スキル:アーキテクチャ設計、自動化、セキュリティ
• キャリアの可能性:10年で年収1000万円超も可能

2024年の求人市場データ分析

  • 設計構築案件:前年比45%増加(月間約12,000件)
  • 運用監視案件:前年比15%減少(自動化の影響)
  • クラウド設計案件の単価:月額70〜120万円
  • 運用監視案件の単価:月額35〜50万円
  • リモート可能率:設計構築80% vs 運用監視20%

なぜ資格が設計構築への転職に必須なのか

運用監視エンジニアが設計構築にキャリアチェンジする際の最大の壁は、「実務経験がない」という負のスパイラルです。しかし、適切な資格取得により、この壁を突破することが可能です。

資格が転職で評価される3つの理由

1. 知識の客観的証明
設計構築の実務経験がなくても、必要な知識を持っていることを証明

2. 学習能力の証明
新しい技術を自主的に学べる人材であることをアピール

3. 即戦力としての期待値
OJT期間を短縮できる人材として評価される

 

【完全版】運用監視から設計構築へのロードマップ

Phase 1:基礎固め期(0〜6ヶ月)

LinuC Level 1:Linux基礎力の証明

なぜLinuCから始めるべきなのか

LinuC Level 1の価値

• インフラエンジニアの共通言語であるLinuxの理解
• クラウド環境でも必須となる基礎知識
• 日本企業での認知度が高い(LPICより優遇される傾向)
• 取得難易度が適切(合格率約50%)
• 学習期間:2〜3ヶ月(未経験者)

試験詳細と対策

  • 試験科目:101試験 + 102試験(各90分)
  • 問題数:各約60問
  • 合格ライン:各500点/800点
  • 受験料:各15,000円(税抜)
  • 有効期限:5年間

効率的な学習方

  1. 仮想環境構築:VirtualBoxでCentOS/Ubuntuの環境を作成
  2. コマンド練習:1日50個のコマンドを実際に実行
  3. Ping-t活用:無料問題集で出題パターンを把握
  4. あずき本:「Linux教科書 LinuCレベル1」を3周
  5. 模擬試験:本番2週間前から毎日1回実施

LinuC Level 1取得後の次のステップ

運用監視の現場でLinuCの知識を活かす方法:

• シェルスクリプトによる定型作業の自動化提案
• ログ分析の効率化(grep、awk、sedの活用)
• 障害対応時の原因究明スピード向上
• 上司への改善提案(実績としてアピール可能)

CCNA:ネットワーク基礎の必須資格

2024年版CCNAの重要性

CCNAが設計構築で必須な理由

• クラウド環境でもネットワーク設計は必須スキル
• VPC、サブネット設計の基礎知識として活用
• トラブルシューティング能力の証明
• 平均年収:CCNA保有者は非保有者より80万円高い
• SDN時代でも基礎知識として重要性は不変

新試験(200-301)の攻略法

  • 試験時間:120分
  • 問題数:100問程度
  • 合格ライン:825点/1000点(変動あり)
  • 受験料:36,960円(税込)
  • 有効期限:3年間

出題範囲と学習優先順位

重要度別学習項目

最重要(配点30%)
• IPアドレッシングとサブネット計算
• VLANとトランキング
• ルーティング(OSPF、EIGRP基礎)

重要(配点25%)
• セキュリティ基礎(ACL、ポートセキュリティ)
• 無線LAN基礎
• IPv6基礎

標準(配点20%)
• ネットワーク自動化とプログラマビリティ
• SDN概念

実機なしでの学習方法

  1. Packet Tracer:Cisco公式シミュレータ(無料)
  2. GNS3:より高度なネットワークシミュレーション
  3. EVE-NG:クラウド上でのラボ環境構築
  4. YouTube動画:実機設定のデモンストレーション視聴
  5. Udemy講座:日本語での体系的学習

Phase 2:クラウド基礎習得期(6〜12ヶ月)

AWS CLF(Cloud Practitioner):クラウドの入門資格

なぜAWS CLFから始めるべきか

AWS CLFの戦略的価値

• クラウドの基本概念を体系的に学習
• AWS特有の用語や考え方を理解
• 次のSAA取得への土台作り
• 取得難易度が低く、モチベーション維持に最適
• 受験料も安い(100ドル)ため、投資リスクが低い

1ヶ月で合格する学習戦略

  1. Week 1:AWS公式トレーニング(無料)を完走
  2. Week 2:クラウドの6つの利点を実例で理解
  3. Week 3:主要サービス20個の特徴を暗記
  4. Week 4:模擬試験を5回以上実施(正答率85%目標)

AWS SAA(Solutions Architect Associate):設計構築への登竜門

SAA取得が転職市場で圧倒的に評価される理由

転職成功事例

ケース1:運用監視3年 → クラウドエンジニア(29歳男性)
• 前職:年収380万円(夜勤あり)
• SAA取得後:年収520万円(フルリモート)
• 転職活動期間:2ヶ月
• 決め手:SAAの知識を活かした改善提案をプレゼン

ケース2:ヘルプデスク5年 → インフラエンジニア(32歳女性)
• 前職:年収350万円
• SAA+LinuC取得後:年収500万円
• 内定数:4社(すべて設計構築ポジション)

SAA試験の詳細分析と対策

  • 問題数:65問(シナリオベース中心)
  • 試験時間:130分
  • 合格ライン:720点/1000点
  • 出題形式:単一選択、複数選択
  • 難易度:★★★☆☆(しっかり対策すれば合格可能)

運用監視経験者のためのSAA学習法

現場経験を活かした学習アプローチ

1. 監視の観点から理解
• CloudWatchを従来の監視ツールと比較
• アラート設計をAWSで実現する方法を学習

2. 障害対応の知識を応用
• Multi-AZ、Auto Scalingによる可用性向上
• 従来の冗長化との違いを理解

3. コスト意識を持った設計
• Reserved Instance、Savings Plansの活用
• 運用コスト削減の具体的手法

ハンズオン学習の重要性

  1. 無料枠の活用:月750時間のEC2利用でWebサーバー構築
  2. 3層アーキテクチャ構築:VPC、EC2、RDSの連携
  3. S3静的サイトホスティング:CloudFront連携まで
  4. Lambda関数作成:サーバーレスの基礎理解
  5. 構成図作成:draw.ioでアーキテクチャ図を描く練習

Phase 3:専門性確立期(12〜18ヶ月)

AWS SAP(Solutions Architect Professional):設計構築のエキスパート証明

なぜSAPが設計構築案件の決定打となるのか

AWS SAP保有者の市場価値

• 平均年収:700〜1000万円
• フリーランス単価:月額90〜130万円
• 求人での優遇:「SAP保有者歓迎」案件が急増
• 大規模案件への参画:エンタープライズ設計が可能
• 技術リーダーとしての評価:アーキテクト候補

SAP試験の難易度と現実¥

  • 合格率:約30%(初回受験)
  • 問題数:75問(複雑なシナリオ問題)
  • 試験時間:180分
  • 必要な学習時間:300〜500時間
  • 前提知識:SAA合格レベル + 実務経験2年相当

運用監視経験しかなくてもSAPに合格する戦略

段階的学習プラン(6ヶ月)

Month 1-2:基礎知識の深化
• Well-Architectedフレームワークの完全理解
• 全AWSサービスの特徴と使い分けを暗記
• ホワイトペーパー10本以上を精読

Month 3-4:設計パターンの習得
• マルチアカウント戦略
• ハイブリッドクラウド設計
• 移行戦略(7R)の理解と実践

Month 5-6:実践演習と仕上げ
• 複雑なシナリオ問題を100問以上解く
• 時間管理の練習(1問2.4分ペース)
• 弱点分野の集中対策

SAP取得後のキャリアオプション

  • クラウドアーキテクト:年収800〜1200万円
  • ソリューションアーキテクト:顧客提案、年収900〜1300万円
  • DevOpsエンジニア:自動化推進、年収700〜1000万円
  • フリーランス:月単価100〜150万円の高単価案件
  • 技術顧問:複数企業のアドバイザー

その他の重要資格と優先順位

LinuC Level 2:Linux上級者の証明

Level 2を取得すべき人

• オンプレミス環境も扱う企業を目指す人
• Linuxのトラブルシューティング力を証明したい人
• 仮想化技術(KVM、Docker)を深く学びたい人
• 年収550万円以上を目指す人

Azure/GCP認定:マルチクラウド時代への対応

  • Azure AZ-104:Microsoft系企業への転職に有利
  • GCP ACE:データ分析・AI系企業で評価
  • 優先順位:AWS → Azure → GCPの順で取得推奨
  • 学習期間:各2〜3ヶ月(AWS経験があれば短縮可能)

 

現職でクラウド経験が積めない場合の打開策

個人でクラウド環境を構築する方法

月1000円以下でできる実践的な学習環境

コスト最適化された学習環境構築

AWS無料枠の最大活用
• EC2 t2.micro:月750時間無料
• RDS:月750時間無料(Single-AZ)
• S3:5GBまで無料
• Lambda:月100万リクエスト無料

追加コスト例(月額)
• 独自ドメイン:100円(お名前.com)
• Route 53:50円(ホストゾーン)
• データ転送料:200円程度
• 合計:350円程度で本格的な環境構築可能

ポートフォリオとして評価される構成例

  1. WordPressサイト構築
    • EC2 + RDS + S3(画像配信)
    • CloudFront CDN配信
    • 自動バックアップ設定
  2. サーバーレスアプリケーション
    • API Gateway + Lambda + DynamoDB
    • S3静的サイトホスティング
    • Cognitoユーザー認証
  3. CI/CDパイプライン構築
    • CodeCommit + CodeBuild + CodeDeploy
    • Blue/Greenデプロイメント
    • CloudWatchによる監視
  4. コンテナ環境構築
    • ECS/Fargateでのコンテナ運用
    • ECRでのイメージ管理
    • ALBでの負荷分散

副業・フリーランス案件での経験積み上げ

運用監視をしながら副業で設計構築経験を積む

副業案件の探し方

1. クラウドワークス/ランサーズ
• 小規模AWS環境構築:5〜10万円/件
• 既存環境の改善提案:3〜5万円/件

2. ココナラ
• AWS環境構築代行:2〜5万円/件
• 技術相談:5000円/時間

3. 知人の紹介
• スタートアップのインフラ構築
• 中小企業のクラウド移行支援

実績の作り方とアピール方法

  • 構築した環境の構成図をポートフォリオ化
  • 改善前後の数値(コスト削減率、性能向上率)を記録
  • 技術ブログで構築手順を公開(月間PV1000以上を目指す)
  • GitHubでInfrastructure as Codeを公開
  • 勉強会での登壇実績を作る

転職活動での実務経験不足の補い方

面接での効果的なアピール方法

Q: 設計構築の実務経験はありますか?

模範回答:
「実務での設計構築経験はありませんが、以下の取り組みを行っています。

1. AWS SAPを取得し、エンタープライズレベルの設計知識を習得
2. 個人で3層Webアプリケーションを構築し、月間1万PVを処理
3. 技術ブログで構築手順を公開し、200いいねを獲得
4. 運用監視の経験から、障害に強い設計の重要性を理解

現場での経験不足は認識していますが、学習意欲と基礎知識は十分にあり、
OJTを通じて早期にキャッチアップできると考えています。」

 

資格取得の優先順位と時間配分戦略

年収別・目標別の最適な資格取得順序

年収400万円未満からのスタート

18ヶ月計画

Phase 1(0-6ヶ月)
1. LinuC Level 1:2ヶ月
2. CCNA:3ヶ月
3. AWS CLF:1ヶ月
→ この時点で年収450万円の転職可能

Phase 2(6-12ヶ月)
4. AWS SAA:3ヶ月
5. 実践経験積み上げ:3ヶ月
→ 年収500〜550万円の転職可能

Phase 3(12-18ヶ月)
6. AWS SAP:6ヶ月
→ 年収600〜700万円の転職可能

年収500万円以上を最短で目指す場合

  1. AWS CLF(1ヶ月):クラウド基礎を速習
  2. AWS SAA(3ヶ月):集中学習で一気に取得
  3. LinuC Level 1(2ヶ月):Linux基礎を補強
  4. 実践期間(3ヶ月):ポートフォリオ作成
  5. 転職活動(3ヶ月):年収500万円以上を目指す

働きながら効率的に学習する時間管理術

1日のタイムスケジュール例

平日(月〜金)
• 5:30-6:30:朝活学習(集中力最大)
• 7:00-8:00:通勤中にUdemy動画視聴
• 12:00-12:30:昼休みに問題演習
• 19:00-20:00:帰宅中に復習
• 22:00-23:00:ハンズオン実践
合計:4時間/日週末(土日)
• 9:00-12:00:集中学習(3時間)
• 14:00-17:00:ハンズオン実践(3時間)
合計:6時間/日

週間合計:32時間

モチベーション維持の具体的方法

  • 学習記録をTwitterで毎日投稿(#駆け出しエンジニア)
  • 月1回の模擬試験で進捗を可視化
  • 勉強会やもくもく会に月2回参加
  • 合格者のブログを読んでイメージトレーニング
  • 年収アップ額を計算してモチベーション化(月10万円UP等)

 

転職成功事例:運用監視から設計構築への転身

成功事例1:夜勤から解放されて年収150万円アップ

A氏(28歳・男性)のケース

転職前
• 職種:運用監視オペレーター(夜勤あり)
• 年収:380万円
• 勤務:シフト制、月6回夜勤
• 悩み:スキルが身につかない、体力的にきつい

資格取得
• LinuC Level 1(3ヶ月)
• AWS SAA(4ヶ月)
• CCNA(3ヶ月)
• 総学習期間:10ヶ月

転職後
• 職種:クラウドエンジニア(設計構築)
• 年収:530万円(150万円UP)
• 勤務:フレックス、リモート週3
• 業務:AWS環境の設計構築、IaC推進

成功事例2:未経験からAWSエンジニアへ

B氏(31歳・女性)のケース

転職前
• 職種:ヘルプデスク → 運用監視(経験2年)
• 年収:350万円
• 悩み:キャリアの行き詰まり、将来性への不安

戦略的アプローチ
1. AWS CLF → SAA → SAPを1年で取得
2. 個人ブログでAWS構築記事を50本公開
3. 副業で3件のAWS構築案件を完遂
4. コミュニティ活動で人脈構築

転職結果
• 内定:4社(すべて設計構築ポジション)
• 最終選択:AWSパートナー企業
• 年収:580万円(230万円UP)
• 特典:AWS認定取得支援、re:Invent参加

成功事例3:運用監視5年からフリーランスへ

C氏(35歳・男性)の独立までの道のり

Phase 1:スキルアップ期(1年)
• LinuC Level 2、CCNA、AWS SAP取得
• 運用監視をしながら自動化スクリプト開発

Phase 2:副業期(6ヶ月)
• 土日で月2件のAWS構築案件
• 月収20万円の副収入確保

Phase 3:独立(現在)
• フリーランスエンジニア
• 月単価:95万円(AWS設計構築案件)
• 年収換算:1140万円
• 働き方:フルリモート、週4日稼働

 

2024年のインフラ・クラウド市場動向と将来予測

需要が急増している技術領域

コンテナ・Kubernetes関連

市場動向
• Kubernetes採用企業:前年比60%増
• 平均年収:650〜850万円
• 必須資格:CKA/CKAD + AWS/Azure認定学習優先度
• Docker基礎 → Kubernetes基礎 → EKS/AKS
• 実務未経験でも資格で補完可能

Infrastructure as Code(IaC)

  • Terraform:マルチクラウド対応で需要急増
  • AWS CDK:TypeScript/Pythonでインフラ定義
  • Ansible:構成管理自動化の定番
  • 必要スキル:Git、CI/CD、プログラミング基礎
  • 年収インパクト:+100〜150万円

セキュリティ・ゼロトラスト

2024年の重要セキュリティ領域

• クラウドセキュリティ(CSPM、CWPP)
• ゼロトラストネットワーク
• DevSecOps実践
• コンテナセキュリティ
• 推奨資格:AWS Security、Azure Security、CompTIA Security+

5年後も価値が維持される資格とスキル

普遍的な価値を持つ資格

  1. AWS認定各種:クラウドシェアNo.1は継続
  2. Kubernetes認定:コンテナ標準として定着
  3. Python/Go言語:インフラ自動化で必須
  4. ネットワーク基礎(CCNA):SDN時代でも基礎は重要
  5. セキュリティ資格:需要は増加の一途

今後価値が下がる可能性がある領域

自動化により需要減少が予想される業務

• 単純な運用監視(AIによる自動化)
• 手動でのサーバー構築(IaCが標準化)
• 従来型のオンプレミス専門スキル
• GUIのみでの操作(CLI/API操作が必須)
• 単一ベンダー特化(マルチクラウドが主流)

 

資格取得のための具体的な学習リソース

無料で学べる優良リソース

公式ドキュメント・トレーニング

  • AWS Skill Builder:600以上の無料コース
  • Microsoft Learn:Azure完全無料学習
  • Google Cloud Skills Boost:月間無料クレジット付き
  • Linux Academy(ACG):7日間無料トライアル
  • YouTube:NetworkChuck、TechWorld with Nana

コミュニティ・勉強会

参加すべきコミュニティ

JAWS-UG:AWS日本ユーザーグループ
GCPUG:GCPユーザーグループ
インフラ勉強会:毎月開催、初心者歓迎
もくもく会:集中学習環境
Slack/Discord:リアルタイムの質問対応

有料だが投資価値の高い教材

オンライン学習プラットフォーム

  1. Udemy
    • 価格:セール時1,200〜2,400円/コース
    • おすすめ:Stephane Maarek、Neal Davis講師
  2. CloudTech
    • 価格:月額4,980円
    • 特徴:日本語でAWS全サービス解説
  3. Pluralsight
    • 価格:月額$29
    • 特徴:体系的な学習パス
  4. Coursera
    • 価格:月額$49
    • 特徴:大学レベルの講義、修了証発行

書籍(必読書)

段階別推奨書籍

初級
• 「AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書」
• 「Linux教科書 LinuCレベル1」
• 「マスタリングTCP/IP 入門編」

中級
• 「AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト教科書」
• 「Infrastructure as Code」
• 「Kubernetes完全ガイド」

上級
• 「AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル教科書」
• 「Site Reliability Engineering」
• 「Designing Data-Intensive Applications」

模擬試験・問題集

  • 公式模擬試験:本番に最も近い($20〜40)
  • Tutorials Dojo:詳細解説付き($15〜20)
  • WhizLabs:豊富な問題数($20〜30)
  • TechStock:日本語問題集(月額2,480円)
  • Ping-t:LinuC/CCNA対策の定番(一部無料)

 

よくある質問と回答

Q1:運用監視3年の経験しかないが、本当に設計構築に転職できるか?

回答:
十分可能です。実際に以下のような成功パターンがあります:成功の条件
1. AWS SAA以上の資格取得(知識の証明)
2. 個人での構築実績(ポートフォリオ)
3. 運用経験を設計に活かす視点(差別化)

具体例
運用監視3年→AWS SAA取得→個人で3つのWebサービス構築
→設計構築エンジニアとして転職成功(年収450万→580万円)

企業は「運用視点を持った設計ができる人材」を求めています。
運用経験は弱みではなく、強みとして活かせます。

Q2:CCNAとAWS、どちらを先に取るべきか?

回答:
目指すキャリアによって異なりますが、2024年の市場動向では:AWS優先の場合
• クラウドエンジニアを目指す
• リモートワークを重視
• 早期の年収アップを狙う
• 学習期間:3〜4ヶ月で転職可能

CCNA優先の場合
• ネットワークエンジニアを目指す
• 大手SIer就職を狙う
• 基礎からしっかり学びたい
• オンプレミス環境も扱いたい

推奨:AWS CLF(1ヶ月)→ CCNA(3ヶ月)→ AWS SAA(3ヶ月)
この順序なら、両方のメリットを最大化できます。

Q3:資格だけで本当に年収は上がるのか

  • 資格単体では年収アップは限定的(+50万円程度)
  • 資格+実践経験で大幅アップ(+150万円以上)
  • 資格+転職で最大効果(+200万円以上も可能)
  • 現職での昇給は期待薄(評価制度による)
  • 転職市場での評価が最も高い

Q4:AWS SAPは実務経験なしでも合格できるか?

回答:
難しいが不可能ではありません。以下の対策が必要です:合格のための必須条件
• SAA合格後、最低6ヶ月の準備期間
• 500時間以上の学習時間確保
• ハンズオン環境での実践(月50時間以上)
• 複数の模擬試験で安定して75%以上

実務経験の代替方法
• 個人プロジェクトで10個以上のAWSサービスを使用
• 技術ブログで設計思想を言語化
• AWSのホワイトペーパーを20本以上精読
• re:Inventの動画を50本以上視聴

合格率は下がりますが、十分な準備で合格は可能です。

Q5:フリーランスになるために必要な資格と経験は?

最低限必要な条件

資格
• AWS SAP or GCP PCA(上級資格1つ以上)
• LinuC Level 2 or CCNP(基礎力の証明)
• 複数クラウドの認定があると有利

経験
• 設計構築経験:2年以上
• トラブルシューティング経験:多数
• 顧客折衝経験:あると単価UP

単価相場
• 初級(経験3年):月60〜80万円
• 中級(経験5年):月80〜100万円
• 上級(経験7年+):月100〜150万円

運用監視のみの経験では厳しいが、資格と個人実績で補完可能

 

まとめ:運用監視から設計構築への転職を成功させるために

今すぐ始めるべき3つのアクション

成功への第一歩

1. 現状分析と目標設定(今週中)
• 現在のスキルレベルを客観的に評価
• 1年後の目標年収を設定
• 必要な資格をリストアップ

2. 学習環境の構築(2週間以内)
• AWS無料アカウント作成
• 学習用PC環境の整備
• 教材の購入(まずは1冊)

3. 学習習慣の確立(1ヶ月以内)
• 毎日1時間の学習時間確保
• 週末のハンズオン時間設定
• 進捗記録の開始(ブログ/SNS)

運用監視エンジニアの強みを活かす

運用監視の経験は、設計構築において大きな強みになります。障害対応で培った問題解決能力、24時間365日の可用性への意識、監視の観点からの設計思想―これらは机上の学習では得られない貴重な経験です。

  • 障害に強い設計ができる(運用視点)
  • 監視しやすい構成を意識できる
  • トラブルシューティング力が高い
  • ドキュメントの重要性を理解している
  • チーム作業の経験が豊富

最後に:1年後の自分を変える決断

今この瞬間の決断が、1年後のあなたの年収とキャリアを決定します。

運用監視から設計構築への転職は、決して簡単な道のりではありません。しかし、適切な資格取得と戦略的な学習により、必ず実現可能です。本記事で紹介した資格ロードマップに従い、着実に一歩ずつ進んでいけば、1年後には全く違うキャリアステージに立っているはずです。

1年後のあなたの姿

• 年収:100〜200万円アップ
• 働き方:リモートワーク実現
• スキル:設計構築のプロフェッショナル
• 将来性:さらなるキャリアアップの道が開ける
• 満足度:やりがいのある仕事に従事

運用監視という土台があるからこそ、より優れた設計構築エンジニアになれる―この事実を忘れずに、今日から学習を始めてください。

あなたのキャリアアップを心から応援しています。まずは最初の一歩、LinuCかAWS CLFの学習から始めてみませんか?

 

本記事を参考に、まずは自分に合った資格を1つ選び、学習計画を立ててみてください。IT専門の転職エージェントへの相談も並行して進めることで、より確実なキャリアチェンジが実現できるでしょう。

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